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「60歳」。
若い頃には想像もつかなかった年齢に、気づけばもう片足を突っ込んでいる。
10代の頃、60歳なんて“おじいちゃん”のイメージだった。
なのに実際にその手前に立ってみると――
まだ心の中は、あの頃のままの自分がちゃんといる。
◆体力は落ちた。でも、心は意外と元気
段差でつまずいたり、
スマホの文字を拡大したり、
体のあちこちに「おや?」が増えたのは確かだ。
でも、気持ちはどうだろう。
新しいことにワクワクしたり、
誰かの言葉に傷ついたり、
好きな人を想って眠れなかったり――
結局、心だけは年齢に追いつかないらしい。
◆仕事に人生を捧げてきて、ふと立ち止まる
気がつけば、
仕事の時間の方が、家族や友人と過ごした時間より長かった。
「このままでよかったのか?」
そんな問いが、夜の静けさと共に忍び寄ってくる。
でも、これまでの積み重ねがあったからこそ、
今の自分が立っているのも事実だ。
後悔も、誇りも、全部ひっくるめて
**“積み重ねた60年”**がそこにある。
◆仲間との別れが身近になった
若い頃は、訃報なんて遠くの国のニュースくらいだったのに。
最近は、親しい人の「最期」に接することが増えた。
悲しいけれど、それは
「自分も頑張って生きてきた証」
なのかもしれない。
出会いがあるから、別れがある。
それが当たり前だと分かってきた年齢だ。
◆これからの時間を、誰とどう使うか
ここから先は、
人付き合いも
やりたいことも
もう、厳選していいんだと思う。
「なんとなく」はもう卒業して、
「好き」「大切」「やりたい」を優先して生きる。
60歳目前。
まだ人生の途中だけど、
“これからの時間は、自分のために使っていい”
そんな許しを、自分自身にあげてもいい頃だ。
◆終わりに
体は確かに歳を取ったけど、
心はまだまだ現役。
60歳直前に思うことは、
年齢なんてただの数字だな、ということ。
これからも変わらず、
笑って、泣いて、ときどき恋して――
人生はまだまだ続く。

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