田舎で役員をやっていると、
うれしいこともあれば、
胸の奥が少し重くなる瞬間もある。
◆「ありがとう」「ご苦労さま」は、想像以上に効く
会議が終わったあとや、
草刈りや集金が片付いたあと。
小さな声でも
「ありがとうね」
「助かったよ」
と誰かに言ってもらえたら、
それだけで肩の力が抜けていく。
たった一言なのに、
気持ちの支えになっていることに気づく。
役員って、誰かの役に立っているのかなんて
実感しにくい仕事だ。
だからこそ、
その言葉をもらえた瞬間がうれしい。
◆でも、ときには「できて当たり前」みたいな空気もある
逆に、
やって当たり前、
やらなきゃいけない、
やらなかったら文句が出る。
そんな空気を感じる時もある。
特に人数が少ない町では、
逃げ道がない。
頼まれたわけじゃないのに、
背中を押されているような感覚になる。
正直、ふと
「何で自分ばっかり…?」
と心のなかでつぶやくこともある。
◆やりたくない気持ちと、引き受ける自分
若い頃なら断っていただろう。
仕事が忙しいとか、家庭があるとか、理由をつけて。
でも今は、
やる人がいなければ困ることを知っている。
回ってくるのではなく、
“できる人に回ってくる”時代になってしまった。
それが現実だ。
◆続ける理由は、案外シンプルなのかもしれない
「ありがとう」と言われるとうれしいから。
自分が誰かに迷惑をかけずに済んでいる気がするから。
この町が少しでも回るなら、それでいいから。
かっこつけた理由なんてないけれど、
それで十分な気がする。
◆この町で暮らすということ
人口は減り続けている。
誰かが亡くなって名前が名簿から消えていくのは、
悲しいけれど避けられない現実だ。
でも、まだここに暮らしている人たちがいて、
誰かが総会に集まって、
今日も町が動いていく。
それだけで、この土地はまだ生きている。
◆最後に
もし誰かが役員をやっているなら、
出会った時に一度だけでいい。
「ありがとうね」
と言ってあげてほしい。
それだけで、
次の1年も続けていく力になる。
そしてそれはたぶん、
役員だけじゃなく、
誰にでも必要な言葉なんだと思う。


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